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藤袴(フジバカマ/Eupatorium japonicum)
【タイトル】9月8日の花:藤袴(フジバカマ)
【ディスクリプション】藤袴は秋の七草のひとつとして古くから日本人に親しまれてきた花。やさしい藤色の小花が風に揺れる姿は、どこか懐かしく、秋の訪れを告げてくれます。
【キーワード】藤袴, フジバカマ, 秋の七草, 和の花, 山野草, 花言葉, 日本の秋, 万葉集
● 花言葉
「ためらい」「遅れ」
→ 繊細な花姿と、少し遅れて秋に咲く様子から、奥ゆかしさを表現しています。
● 説明
藤袴は、秋の七草のひとつに数えられる多年草で、淡い紫がかった小さな花がふわりと房状に咲きます。
古くから日本の野山や河川敷に自生し、万葉の時代から詩歌にも詠まれてきた風情ある花です。
ほんのり甘い香りを持ち、秋風に揺れる姿が非常に風情豊か。
かつては芳香剤や衣類の香りづけとしても利用されており、「香草」としても重宝されていました。
● 基本情報
学名:Eupatorium japonicum
分類:キク科・ヒヨドリバナ属
原産地:日本、中国、朝鮮半島
開花時期:9月〜10月
花色:淡い紫・藤色
草丈:80〜150cm程度
● 特徴
- 茎の先に淡い紫色の小花が密集して咲く
- ほんのりとした芳香があり、昔は香料として使用
- 茎が中空で、節に節があり、袴のように見えるのが名の由来
- 現代では野生種が減少しており、保護活動も行われている
● 名前の由来
「藤袴」という名前は、花の色が藤色で、花のつき方が袴に似ていることに由来します。
古来より和名で呼ばれ、親しまれてきた日本独自の植物です。
● 和歌・文学との結びつき
- 万葉集や古今和歌集などにしばしば登場
- 秋の七草として観賞用に愛される「見る花」(食用ではない)
- 日本の伝統文化のなかで、四季の美を感じさせる象徴的な存在
● まとめ
藤袴は、やさしく香る秋の風に寄り添うように咲く花。
その風情と香りは、日本人の心に秋を届けてくれる特別な存在です。
静かに咲く姿に、忘れかけていた季節の移ろいを感じてみてはいかがでしょうか。

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