
ベラドンナ(Belladonna/Atropa belladonna)
【タイトル】9月20日の花:ベラドンナ(Belladonna/Atropa belladonna)
【ディスクリプション】ベラドンナは、ミステリアスな美しさをもつ有毒植物。紫がかった花と光沢のある黒い実が印象的で、古代から魔女や薬草伝承に登場してきました。
【キーワード】ベラドンナ, 有毒植物, 魔女の薬草, ナス科, ハーブ, 毒草, 秋の花, 神秘的な植物
花言葉
「沈黙」「真実」「嫉妬」
※強い毒性をもつことから、「沈黙のうちに影響を与える存在」という意味が込められています。
説明
ベラドンナは、ヨーロッパ原産の多年草で、ナス科に属する有毒植物です。高さは1〜2メートルになり、7月から9月にかけて釣鐘型の紫色の花を咲かせます。その後に実る黒く丸い実は見た目が美しいものの、非常に強い毒性を持っています。
古代ローマや中世ヨーロッパでは、少量を瞳にさして瞳孔を開かせる目的や、麻酔、媚薬、毒薬として使用されるなど、さまざまな伝承があります。そのため「魔女の植物」としても知られ、伝説や民間療法に頻繁に登場します。
基本情報
- 学名:Atropa belladonna
- 分類:ナス科・ベラドンナ属
- 原産地:ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア
- 開花時期:7月〜9月
- 花色:紫がかった赤〜暗紫色
- 草丈:1〜2m
- 特徴:多年草、全草有毒、果実に光沢あり
特徴
- 見た目は美しいが、アルカロイド系の猛毒(アトロピン、スコポラミンなど)を含む
- 中世ヨーロッパでは薬用植物としても使用された
- 「belladonna」はイタリア語で「美しい女性」を意味し、瞳を大きく見せるために使われたことに由来
名前の由来
「ベラドンナ(belladonna)」はイタリア語で「美しい女性」という意味。
ルネサンス期の貴婦人たちが、瞳孔を拡張させて魅力的に見せるために、この植物の汁を目にさしたことが語源とされます。
注意
ベラドンナは全草にわたって有毒であり、特に実や根は致死量に至る危険もあります。観賞や知識の対象としては魅力的でも、取り扱いには十分な注意が必要です。
まとめ
ベラドンナは、美しさと危険をあわせもつ神秘的な植物。
その姿には古代からの知恵や伝承が息づき、人々を惹きつけてやみません。
「美しさの裏に潜む影」――それが、ベラドンナの魅力なのかもしれません。

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