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オニユリ(鬼百合/Lilium lancifolium)
【タイトル】9月15日の花:オニユリ
【ディスクリプション】オニユリは、燃えるようなオレンジ色に黒い斑点をもつ、存在感あふれる夏の花。力強さと妖艶さを兼ね備え、日本の古典文学にも登場する風格のある百合です。
【キーワード】オニユリ, 鬼百合, 夏の花, 百合, 花言葉, 鮮やかな花, 虎の百合, 球根植物
花言葉
「富と誇り」「陽気」「華麗」「憂い」
情熱的で華やかな姿から「誇り」や「華麗さ」が表現される一方で、どこか寂しげな佇まいから「憂い」という対照的な花言葉も持ち合わせています。
説明
オニユリは、真夏の野山や道端でひときわ目を引く大輪のユリの花です。
炎のようなオレンジ色に黒い斑点を持ち、花弁が反り返る独特の形状が特徴です。
その姿から「虎百合(Tiger Lily)」とも呼ばれます。
繁殖力が非常に強く、葉の付け根にできる**「ムカゴ(珠芽)」**からも新しい株を増やすことができます。
基本情報
学名:Lilium lancifolium
分類:ユリ科・ユリ属
原産地:日本、朝鮮半島、中国東部
開花時期:7月〜8月
花色:橙(オレンジ)に黒い斑点
草丈:1〜1.5m前後(最大2m以上になることも)
特徴
- 鮮やかな橙色と黒斑のコントラストが印象的
- 花弁は大きく反り返り、6枚の花びらを持つ
- 茎の節々にムカゴ(珠芽)をつけ、地中の鱗茎(球根)と併せて繁殖
- 圧倒的な存在感で、夏の庭や野山を彩る
- 「鬼」の名前は、その強さやたくましさを象徴
名前の由来
「オニユリ」は、その豪快で力強い姿を“鬼”にたとえて名付けられました。
「虎百合(Tiger Lily)」の別名は、黒い斑点が虎の模様に似ていることに由来します。
日本文化との関わり
- 古くは食用・薬用としても利用され、ユリ根は滋養強壮によいとされてきました
- 万葉集や和歌にも詠まれ、夏の風情を象徴する花として親しまれてきました
- 最近では園芸品種としても人気があり、洋風ガーデンにも映える花です
まとめ
オニユリは、夏の情熱を映すような豪華な花です。
野に咲いても人の手で育てても、その力強さと妖しさは変わりません。
「憂いと誇り」「野生と美しさ」という二面性を持つ花として、
私たちに、ひと夏の強い記憶を刻んでくれることでしょう。
――咲き誇る炎のように、ただ一瞬を全力で。

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