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オトギリソウ(弟切草/Hypericum erectum)
【タイトル】9月12日の花:オトギリソウ
【ディスクリプション】オトギリソウは、鮮やかな黄色い花と神秘的な伝説を持つ薬草。古くから民間療法や魔除けにも用いられてきた、不思議な魅力のある植物です。
【キーワード】オトギリソウ, 弟切草, 薬草, 黄色い花, 民間療法, ハーブ, 中世の伝説, キズ薬
花言葉
「秘密」「迷信」「恨み」「敵意」
この花には少し暗い花言葉が多く、その背景には伝承にまつわる物語が影響しています。
説明
オトギリソウは、初夏から夏にかけて咲く多年草で、鮮やかな黄色い花と黒点のある花弁が特徴です。
古来より薬草として知られ、傷薬や止血薬として民間で重宝されてきました。
日本では「弟切草(おとぎりそう)」と書きますが、この名には、**「秘密を漏らした弟を兄が斬った」**という伝説があり、その血が飛び散った跡として黒い斑点ができたという民間伝承が残っています。
基本情報
学名:Hypericum erectum
分類:オトギリソウ科 オトギリソウ属
原産地:日本、中国、朝鮮半島などアジア圏
開花時期:6月〜8月
花色:黄色
草丈:30〜70cm程度
特徴
- 鮮やかな黄色の花に黒い斑点(腺点)がある
- 茎は直立し、多数の枝を出す
- 葉にも黒点が見られるのが特徴
- 古くからキズ薬や皮膚炎治療薬として利用された
- ヨーロッパでは「セント・ジョーンズ・ワート」として知られ、抗うつ作用でも注目されている
名前の由来
「弟切草」という名前は、薬草の秘密を他人に漏らした弟を兄が斬ったという伝説に由来します。
花弁にある黒い斑点が「血の跡」とされ、ミステリアスな印象を与える植物です。
日本文化との関わり
- 民間薬として古くから活用され、信仰的な力もあると考えられてきた
- 怪談や小説、ゲームなどにもモチーフとして登場(例:「弟切草」というホラーゲーム)
まとめ
オトギリソウは、薬草としての実用性と、どこか神秘的な伝説が交差する“語れる花”。
その黄色い花は夏の野に映え、古来から人々の暮らしと想像力に深く根ざしてきました。
「癒し」と「物語」を同時に持つ、魅力ある花といえるでしょう。

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