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はじめに:静けさに誘われて、森の奥へ
信州・長野の山深くにある戸隠(とがくし)。
その名は「神話の地」として知られ、戸隠神社の五社を結ぶ山岳信仰の聖地として、今も多くの人が訪れます。
9月も下旬にさしかかると、戸隠の森には秋の風が吹きはじめます。
そしてその風は、深い杉並木の参道を、ゆっくりと通り抜けていくのです。
今日は、そんな“風と祈りの道”を歩いてみましょう。
杉の並木に包まれる、自然と信仰の道
戸隠神社奥社への道
戸隠神社の奥社へと続く参道には、
樹齢400年を超える巨杉が数百メートルにわたって連なります。
足を一歩踏み出すごとに、空気が変わる。
喧騒は消え、聞こえてくるのは風の音と、鳥の声だけ。
その空間はまさに「神域」。
日常から切り離されたような時間が、そこにあります。
木漏れ日と苔むした石段
参道には、淡い光が杉の葉をすり抜けて差し込みます。
苔むした石段、濡れたような木の幹、
そのすべてが、季節の変わり目の静けさを映しているかのよう。
ゆっくりと歩くほどに、心が澄んでいくような感覚を覚えるでしょう。
秋の風がくれる、内なる対話
祈りの時間は「声なき対話」
戸隠神社には、「言葉にしなくても届く」ような祈りの場があります。
それは、願いを叫ぶ場所ではなく、
自然とともに“心を整える”場所。
秋風が頬をなで、葉が揺れ、光が変わる。
その小さな変化すべてが、今という時間を教えてくれるのです。
静けさのなかで出会うもの
戸隠の秋には、派手な紅葉ではなく、
ほんの少しずつ色づき始めた葉や、木の実の気配が漂います。
そんな静かな季節だからこそ、
人はようやく自分自身の内側と向き合えるのかもしれません。
今日のひとこと:歩くことが、祈りになる日
今日は、「歩くことそのものが祈り」になる日。
誰にも急かされず、誰とも比べず、
ただ一歩一歩、静かに歩く。
それだけで、
自然と、何か大きなものとつながっている気がしてくるのです。
戸隠の杉並木は、
そんな目には見えない“道の力”を、静かに教えてくれます。
まとめ
- 戸隠は、自然と信仰が重なり合う神聖な場所。
- 奥社への杉並木の参道は、歩くことが瞑想になるような時間。
- 秋風が運ぶ静寂の中で、自分自身と向き合う祈りの旅が始まる。
- 「心の浄化と再出発」を感じさせる、深く静かな秋の一日。

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