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檜扇(ヒオウギ/Iris domestica)
【タイトル】8月6日の花:檜扇
【ディスクリプション】檜扇は、扇のように広がる葉と、夏の陽射しに映える斑点模様の花が特徴的な日本の伝統植物。古来より魔除けやお守りの意味も込められてきました。
【キーワード】檜扇, ヒオウギ, 和花, 魔除けの花, 伝統植物, 夏の花, 斑点模様, 花言葉, 8月の花
花言葉
「誠実」「個性美」「秘めた思い」
独特な斑点模様の花びらや、扇のように広がる姿が、内に秘めた美しさや信念を象徴しています。
説明
檜扇はアヤメ科の多年草で、葉が檜(ヒノキ)の葉を束ねた“檜扇”に似ていることから名づけられました。
花はオレンジ色に赤褐色の斑点が入り、夏の強い陽光の中でも鮮やかに咲く姿が印象的です。
日本では古くから魔除けや厄除けの花とされ、特に京都の「五山の送り火」やお盆の頃に飾られることもあります。
基本情報
学名:Iris domestica(旧名:Belamcanda chinensis)
分類:アヤメ科・ヒオウギ属
原産地:中国、日本、朝鮮半島
開花時期:7月~8月
花色:オレンジに赤褐色の斑点
草丈:50〜80cm程度
特徴
- 扇状に広がる葉と、虎斑(とらふ)模様の花が特徴
- 日当たりと水はけのよい環境を好む
- 花後には黒光りする丸い種子(ぬばたま)をつけ、これも観賞価値がある
- 和風庭園や茶花としても人気
名前の由来
「檜扇」は、**貴族が使った儀式用の扇(檜の薄板を綴じたもの)**に葉の姿が似ていることに由来。
また、**種子の「ぬばたま」**は、古典和歌で「夜」「闇」「黒」などにかかる枕詞としても登場します。
日本文化とのつながり
- 平安時代には貴族の庭に植えられ、装飾的植物として愛された
- 京都の夏の風物詩として、「お精霊さん(しょうらいさん)」の飾りにも使われる
- 万葉集や枕草子などにも登場する、文化的価値の高い植物
まとめ
檜扇は、日本の美意識と伝統が詰まった夏の花です。
控えめでありながら強さを感じさせるその姿は、現代でも和の情緒を感じさせてくれる存在。
魔除けや心の浄化の象徴としても、大切にされてきました。

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