8月17日 北海道・美瑛――丘の上の光と、風のかたち

8月17日 北海道・美瑛
日本紀行
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はじめに:言葉にならない風景が、ここにある

北海道の中心部・上川地方に位置する美瑛町(びえい)。
“丘のまち”と呼ばれるこの地は、なだらかな丘陵に畑や林が重なり合い、
空・土・緑が織りなす風景画のような場所として知られています。

夏の盛り、風にそよぐ麦やじゃがいもの葉、
地平線まで続く青空と、点在する木々の静けさ――
そこには、目に見える以上の「かたち」が、確かに宿っていました。


美瑛の丘は、風景ではなく“体験”そのもの

畑がつくる、やわらかな曲線のリズム

美瑛の丘は、標高差のある地形に広がる農地。
作物ごとに色や質感が異なり、視界がまるで織物のように変化していきます。

時間帯や天気によってもその表情は刻々と移り変わり、
朝はミストの中の幻想、昼は鮮やかなコントラスト、夕方はやさしい影絵に。

音のない風が、“感覚”を研ぎ澄ます

丘を歩いていると、不思議なほど静かです。
聞こえるのは、風が葉を揺らす音、鳥の羽ばたき、そして自分の足音だけ。

その静けさが、普段は気づかない「今ここ」の感覚を呼び覚ましてくれるのです。


夏の美瑛で感じる、風と光の存在感

美瑛の風は、“記憶を整える力”を持っている

ただ風に吹かれているだけで、
考えすぎていたことがどうでもよくなっていく。
悩みも焦りも、風の流れに乗せて手放していける

それが、この町の風のやさしさです。

光が「陰影」を教えてくれる風景

高原の夏は、太陽がつくる影の輪郭もくっきりしています。
一本のポプラの木、丸みを帯びた畑の稜線――
そこに落ちる影が、風景に奥行きと物語を与えてくれるのです。


今日のひとこと:風が教えてくれる“かたち”は、目には見えない

今日は、「見えないものを感じる」日。

丘を渡る風、太陽の角度、空気のにおい――
そうした目に見えないものが、心の輪郭を整えてくれる時間。

言葉にしなくても、写真に残さなくても、
体で感じた記憶は、何より深く残る
それが、美瑛という場所の魅力です。


まとめ

  • 美瑛は、風と光と丘が調和する“自然の芸術作品”。
  • 見るのではなく、“感じる”ことで初めて出会える風景がある。
  • 夏の風は、心の中の雑音を静かに吹き払ってくれる。
  • 忙しい日々の中で、「何もない豊かさ」を思い出させてくれる町。
8月17日 北海道・美瑛
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